壮絶努力子の人生③
姉の家を出た壮絶努力子は、何とか家賃が払えそうなシェアルームを見つけて引っ越した。
壮絶努力子は生活費を捻出するため、米系のコールセンターでバイトを始め、更に勤務時間を深夜まで伸ばしてバイトしまくった。
日曜は引き続きショッピングモールのバイト。
この頃、現在持っている某資格取得を目指し始めた。誰かに「医者にならないならこの資格を取れ」とすすめられたのがきっかけなのは間違いないが、誰に言われたのか今でも思い出せないらしい。
ところで、大学へ行きつつ働き詰めの壮絶努力子は疲れからの現実逃避欲求からか、ちょっとスピっていた。(疲れるとスピってしまう若い女子あるある)
最初タダメシやおやつが出るからというコジキな理由で大学内のイスラム学のスタディグループに出ていた壮絶努力子(ヒンドゥー教徒)はだんだん傾倒していってしまい、お祈りグッズなども揃え、もはやムスリムに改宗しかけていた。
某資格取得には複数の筆記試験をパスし、実地研修後さらに筆記試験をパスする必要があるのだが、壮絶努力子は最初の試験に落ちた。試験に落ちたのはこれが生まれて初めてだった壮絶努力子は、目が覚めてムスリムになるのはやめたとの事。
壮絶努力子は、コールセンターのバイトを辞めて勉強を始めた。
=勉強時間を捻出するかわりに収入が激減した壮絶努力子の当時の食生活=
朝:お供え(のごはんやお菓子)をもらうために早朝ヒンドゥー寺へ参拝
200ml(8ルピー*)の牛乳を購入、500mlの水を混ぜて半分飲む
昼:5ルピーのサモサ
夕:7ルピーの屋台のおやつ
夜:10ルピーの屋台の白ご飯、残りの牛乳(というかもはや牛乳が混ざった水)
週1でビリヤニ(炊き込みご飯みたいなやつ)
*1ルピー:現在1.5円程。
良く生きてたなと思う。しかもこの時もお父さんの治療費を送金したりしている。
ケチっても貧乏な壮絶努力子は、本が買えないので毎日昼休みに図書館に行ってペンのインクの減りを気にしながら教科書を全メモしていた。
激やせして、水疱瘡になり試験用紙を血まみれにしながら大学の試験を受けたり資格試験を受けたりしつつもなんとか女子大を卒業した。
卒業後、資格試験に集中するため、小さなテキスタイル店のアシスタントの仕事を見つけて朝5時~出勤まで勉強、仕事から帰宅後、夜11時まで勉強するという生活をしていた。この頃に両親の借金を全額返済した。
その後、資格試験の筆記をいくつかパスした壮絶努力子は実地研修先を探して転職、土日はアシスタントやバイトをしまくってなんとか食いつないでいた。(この研修は資格取得に必須で数年やらなければならず、フルタイムなのにメチャクチャ給料が安い)
資格のための研修も最終年に差し掛かった頃、某米系IT巨大企業勤務の友達にコーポレートパーティーに呼んでもらい、そこでGと出会った。
Gは、その友達の上司だった。