炭水化物子のありふれた世界

インドでのありふれた日々を発信しています。ツイッター→@tansuikabutsuk0

壮絶努力子の墓場コレクション①

パリピ君は、事務所が入居しているビルの受付だった。

 

パリピ君はその名の通りパリピっぽいファッションでグッドルッキング(ランビールカプールから馬を引いた感じ)、腹が出ておらず、皆に愛想がよく、入居ビルの共有スペースでの催し物がある度に誘ってくれたり、フレンドリーだがウザくない、とてもいい奴だった。(炭水化物子はほんのちょっぴりだけウザイ系かもって思っていた)

 

一度壮絶努力子が資格持ちだと知ったパリピ君が、「これわからないんだけどちょっと教えてくれない?」と聞いてきた質問が低レベル過ぎて、「もしかしてすごく知能が低いのかな…?」と一瞬だけ疑問に持ってしまった事が一度だけあったが、こちらは専門なのでそう思ってしまったのかもしれないと反省し、壮絶努力子も好意を持ち始めていた。

 

他愛のない会話から食事に行こうという話になり、仕事帰りに近くのレストランにいった。

 

席について、パリピ君に「お酒は飲むの?」と聞かれ、同僚や一族(超保守は女の飲酒は許さない)に飲酒を隠している壮絶努力子は「パリピ君会社関係ないしパリピだから言っても大丈夫かな?いや、インド人だからとりあえず隠しておくべき?いや、けど付き合う事になったら隠せないよな…」とまだ何も始まっていないのに0.5秒で様々な検討をし、回答する前にパリピ君に「大丈夫だよ!前この店でなんか男性と酒飲んでたの見たよ」と言われてしまった。

 

とりあえず飲酒を隠さなくても良い事が判明し安心して酒を飲み始めたが、パリピ君は本当にパリピの見本のようなパリピで、想像から1ミリも逸脱がない人であったということがわかっただけだった。

 

どのパーティーに行くのかと元カノの姉に嫌われた話と受付の仕事の話、この三つを3周したあと週末たまにサッカーをやっている話が唯一興味を持てそうであったが、とにかくどの話にもオチがなくあまりの面白くなさに狂いそうになり、壮絶努力子は少しでも検討してしまった自分を責めた。

 

本当に1ミリもギャップがないと死ぬほどつまらない人認定してしまうのはなぜだろうか