炭水化物子のありふれた世界

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壮絶努力子の人生④

 

Gはアメリカ本社から来た駐在員だった。なんとなく話し始め、某米ドラマの話で盛り上がった。

 

それだけだったが、数日後二人は外でばったり出会い、食事に行った。

その頃はベジタリアンで超・保守派だった壮絶努力子はアメリカ人のGが注文したものは肉ばかりで何も食べられなくて最低の食事だったとのこと。

 

二人は、いつの間にか恋に落ちていた。

 

インド生まれインド育ち、しがらみにがんじがらめで育った壮絶努力子は、誰かに何でも話せるという経験が初めてだった。

駐在員のGと壮絶努力子は、自然と結婚してアメリカに行くという結論に辿り着こうとしていた。

 

しかし壮絶努力子は、まだ実地研修が終わっていなく、終わっても筆記試験をパスしなければならない。結婚してアメリカに行くということは、アメリカでは働けないという事である。

試験を控えて、本当にそれでいいのか?ここまでの道を考えると、この目標だけは絶対に達成しなければならないし、資格取得した後に専業主婦になるなんて考えられなかった。

 

Gは、自分が養ってあげられるのになぜこんなはした金のために壮絶努力子がこの資格を取りたいのか、理解できなかった。

 

すれ違いが始まり、Gのアメリカ帰任を迎えて、自分の夢を選んだ壮絶努力子は無事に資格取得をして就職をし、働き始めた。

 

就職した会社で、壮絶努力子はあまりに優秀だったため入社半年で昇進することになった。

 

人生は壮絶努力子を裏切らない。

 

昇進が決まった直後の休日、壮絶努力子は引っ越しを自力でやったためぎっくり腰になって働けなくなり、数か月が過ぎて退職せざるを得なくなった。

 

なんとかぎっくり腰は直した壮絶努力子は、死にそうな気持ちで仕事を探し始めた。

 

その時に出会ったのが有資格者を探していた今のボスで、ボスによると

「見た瞬間に決めた」

とのこと。さすが。

 

無事入社し、昇進を経て今に至る。(現在まだ26歳・今週は毎日23時まで残業)